薬剤師のお薬紹介

調剤薬局で薬剤師をしているMです。

 

私は薬剤師ですので、お薬に関する情報も定期的に更新していきたいと思います。
調剤薬局で薬剤師をしていると、病院の医療用医薬品ばかり目にしますが、OTC市販薬のお薬の情報も大切ですよ〜。
皆さんが一番身近なのは、病院のお薬ではなくて、ドラッグストアで気軽に買えるお薬のIOTCですよね(^^♪

 

登録販売者の方も是非参考に読んで頂きたいと思います。

 

まずは、あまり知られていない身近なお薬の使い方について、紹介していきたいと思います。
出来れば、薬剤師の方々以外の多くの方に読んで頂きたいと思います。

 

風邪薬(鼻炎薬)

風邪薬、鼻炎用内服薬や咳止め(鎮咳去痰薬)に含まれているプソイドエフェドリンですが、いわゆるダイエット薬に使用する人がおります。とても危険ですので、薬剤師としてはお勧めできません。
少し、古いお話を致します。

 

その昔、10年以上昔でしょか・・・プソイドエフェドリンの代わりに、フェニルプロパノールアミン(PPA)が、OTC市販薬の風邪薬、鼻炎用内服薬や咳止め(鎮咳去痰薬)に含まれておりました。PPAの化学構造は、エフェドリンに類似していて、効果もかなり近いものがありました。結構、怖いですよね・・・エフェドリンって興奮剤ですよ。手術中に血圧が低下してしまいピンチの時に使う、昇圧剤です。しかもPPAは、エフェドリンよりも血圧上昇効果がさらに高く、心臓への負担が大きいと言われています。なんでPPAが承認されたのでしょうね・・・(米国ではPPAが含まれている風邪薬を運動前に服用して、ハードコアな運動をしてダイエット効果を増大させる方が多くおりました。すっごい、危険です!!) 2019年の現在では、PPAはこうしたハードコアユーザーによるネガティブなイメージを払拭するために、PPAを配合から外しています。それよりもマイルドなプソイドエフェドリンをPPAの代わりに配合している従来の風邪薬が多くあります。

 

でもね〜・・・ プソイドエフェドリンを本来の使用目的以外のダイエット効果を狙った服用をしている方は、米国にいまだにたくさんおります。いや〜、危ないって。やめなさい!!

 

プソイドエフェドリンを運動の一時間前に1回分服用すると、心拍数は増え、ダイエット効果を発揮します。その仕組みは、血中の中で脂肪遊離が起こり訳すなり、脂肪がエネルギーとして使われやすくなります。エフェドリン特有の覚醒感覚は、風邪薬に配合されているほかの薬剤によってキャンセルされるので、精神的に攻撃的になるなどの副作用はあまりないようです。脂肪遊離を無理やり薬で起こさせるので、運動してすぐに使用することで効率よく脂肪を燃やせるというメカニズムです。個人的な感覚ですが、ニキビが出やすくなりました。長期間の連用は、内臓等にダメージが残るかもしれませんので、やめてくださいよね!